リーディングに役立つタロット解説|ソード・ペイジ(PAGE OF SWORDS)「警戒心と好奇心」
- 神貴
- 5月26日
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更新日:6 日前

リーディングに役立つタロット解説
監修:七水(しちすい)/占術研究家・占い師
小アルカナの「ソード・ペイジ(PAGE OF SWORDS)」のカードは、知性や情報収集、警戒心、そして新しいアイデアへの好奇心を象徴するカードです。このカードは、学びや探求の初期段階にある人物を表しており、鋭い観察力と洞察力を武器に、物事の本質を探ろうとする姿勢を示しています。彼はまだ未熟でありながらも、常に周囲にアンテナを張り、鋭い思考力で状況を分析しようとしています。また、正義や真実に対する強い意識もこのカードには込められています。一方で、その知識欲や疑い深さが過剰になると、他者を批判しやすくなったり、計画に慎重すぎて行動が遅れることもあるでしょう。柔軟な発想と情報の活用が求められます。
1. ソード・ペイジ(PAGE OF SWORDS)のイラストの意味と象徴性
ソード・ペイジのカードには、若い人物が剣を持ち、風に吹かれた草原の中で周囲を警戒するような姿で描かれています。彼は目を横に向け、剣を掲げながらも、今すぐ戦うというよりは警戒と観察の姿勢をとっています。背景には風が吹き、雲が流れ、情報や変化の象徴とされています。全体の構図は、まだ未完成な実力ながらも、知性や真理を追求する意志の強さを示しています。また、ページ(ペイジ)という若年の人物像は、学びの過程や未熟ながらも新しい世界への関心を意味し、行動よりも思考が先立つ段階であることを示唆します。足元の不安定な地形もまた、知識や経験の未熟さを象徴し、注意深さと慎重な判断が求められる状態を表しています。
剣:知性や言葉の力、分析力を象徴
横を向いた視線:警戒心、周囲への注意力
風に揺れる草原:変化の兆し、情報の流動性
雲:思考、直感、まだ定まらない未来
ペイジ(若さ):未熟さ、学びの始まり
足元の地形:不安定な状況、経験の浅さ
掲げた剣:真理への意志、準備態勢
2. カードの番号と意味
ソード・ペイジには数値は描かれていませんが、「ペイジ」は数秘術的に「11」とも「1」とも関連付けられます。1は新しい始まりやスタートを象徴し、知的探求や学びの第一歩としての意味合いを持ちます。情報を集めてこれから行動に移す前段階を示す数字でもあり、可能性に満ちた状態を表しています。また、1は個人の意志、主体性、自己の表現とも関連があり、ソード・ペイジの「自己で思考する」姿勢を補完します。11というマスターナンバーに解釈される場合は、直感やインスピレーション、高次の洞察を示し、深い知識や真理への探求という側面が強調されます。このカードの知的な目覚めや発見は、こうした数的象意とも深く関係しています。
3. ソード・ペイジ(PAGE OF SWORDS)の象徴的な役割
ソード・ペイジはタロットデッキにおいて「知性の芽生え」を象徴する存在です。学ぶ姿勢や新しい知識への好奇心、そして真実を見極めようとする意志を示すこのカードは、情報収集の段階や準備期間を象徴的に担っています。つまり、このカードが登場する場面では、まだ行動に移す時ではなく、まず状況を把握し、自分の思考を整理することが求められているのです。ソードというスート自体が「思考・言語・判断力」といった精神活動を司ることから、ペイジの未熟さはその精神活動が今まさに始まったことを表しています。言い換えれば、これはアイデアの種がまかれた瞬間であり、今後の展開に備えて精神的な準備が必要であるというメッセージを持っています。
4. 歴史的背景
「ソード・ペイジ」は、中世ヨーロッパにおける従者(ペイジ)をモチーフとしています。ペイジとは、騎士に仕える若者の階級であり、学びと訓練を重ねて将来的に騎士となることを目指す存在です。この身分的・象徴的な背景から、ソード・ペイジは「知性や論理性を身につける修行中の人物」として描かれるようになりました。タロットの起源である15世紀のイタリアにおいても、ペイジは階級社会の中で一定の役割を果たしており、若者の成長や志の象徴でした。ソードのスートは貴族階級や軍人を連想させるため、ペイジはその予備軍としての役割を持ち、知識や訓練の象徴となったのです。このように、ソード・ペイジは歴史的にも精神的成長と知的訓練のイメージが重ねられてきました。
5. リーディングに役立つタロット解説
ソード・ペイジは占いの中で「情報」「警戒」「知的関心」などのキーワードと結びつきます。相談者が何か新しいことを学び始めている、あるいは状況を正確に見極めようとしている段階でこのカードが出ることが多いです。また、周囲の状況に対して敏感であり、注意深く観察している状態も示します。知的な挑戦や分析力の発揮が求められる一方で、慎重すぎて行動が伴わないという面もあります。このカードは、まず情報を整理し、論理的に物事を考える必要性を伝えています。質問内容によっては、若者や知識を求める人、あるいは噂や秘密といったテーマも示唆することがあります。正確な情報と冷静な思考を重視するよう、カードはアドバイスを送っています。
正位置の場合:
知的探求心
情報収集の意欲
真実への関心
警戒心と注意力
分析力と観察眼
新たな学びの開始
柔軟な発想
機転の良さ
会話や対話への意識
精神的な敏捷さ
逆位置の場合:
情報の誤解
過度な疑い深さ
言葉によるトラブル
落ち着きのなさ
軽率な判断
他者への干渉
視野の狭さ
噂話への加担
行動力の欠如
無責任な発言

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