top of page

リーディングに役立つタロット解説|カップ(CUPS)04「機会の拒絶」

  • 執筆者の写真: 神貴
    神貴
  • 6月2日
  • 読了時間: 5分

更新日:6月17日

カップ(CUPS)04
カップ(CUPS)04

リーディングに役立つタロット解説

監修:七水(しちすい)占術研究家、占い師


小アルカナの「カップ(CUPS)04」のカードは、カップの4は、感情の停滞や退屈、そして自分自身の心に閉じこもる姿勢を表すカードです。周囲からの愛情や助け、好意ある働きかけがあっても、それを受け取る心の余裕を失っている状態です。満たされているはずなのに何かが足りず、心が満足していないため、外からの刺激にも反応できず無関心になっていることを意味します。感情の充足や安定が逆にマンネリ化を招き、内面的な不満や虚無感を強めてしまうのです。このカードは、自分の心と正直に向き合うこと、そして自らが望むものを改めて見つめ直すことを促しています。チャンスはすでに目の前にあるかもしれず、それに気づくためには、新たな視点と受け入れる意志が求められているのです。


1. カップ(CUPS)04のイラストの意味と象徴性

カップ4の絵柄には、木陰に座る若者が腕を組み、沈んだ表情を浮かべています。彼の前には3つのカップが並び、さらに空中からは雲に支えられた4つ目のカップが差し出されています。しかし、彼はそのどれにも興味を示しておらず、うつむいて内省に沈んでいます。前に置かれたカップは、過去や現在の感情や経験を象徴しており、天から差し出されるカップは、新たな出会いや感情の可能性、あるいは神聖なインスピレーションを意味します。にもかかわらず、それを受け取ろうとしない若者の姿は、感情的閉塞や無関心、そして成長の機会を自ら遠ざけている状態を示しています。全体として、心の鈍化や内面の疲労、感情の再活性化の必要性が強調されています。


  • :孤独と内省、自己探求の空間

  • 腕を組む若者:拒絶と無関心、感情の停滞

  • 地面の3つのカップ:現状の人間関係や成果

  • 雲から差し出されるカップ:新しい可能性や啓示

  • 木陰に座る姿勢:心の防御と現実逃避の傾向

  • 視線をそらした顔:見落とされた好機と心の閉鎖


2. カードの番号と意味

「4」という数字は、タロットにおいては安定、構造、秩序を意味する基本的な象徴として知られています。これは四大元素や四季など、自然界における調和や均衡を表す数であり、物事が固まる段階にあることを示唆します。しかし、同時にこの数字は、過度の安定や保守性からくる停滞、そして新たな展開への拒否感をも含んでいます。カップのスートにおいての「4」は、感情の面での落ち着きや一定の満足感がありながらも、それに慣れ過ぎたことで内面的な成長や変化の芽を摘んでしまう傾向を意味しています。現状維持に安住するあまり、新たな刺激や感情の機会を見逃してしまう危険性もあるのです。この数字は、安定と停滞の両面性を併せ持っています。


3. カップ(CUPS)04の象徴的な役割

カップの4は、感情の内省と停滞を象徴し、タロットの中で自己探求と心の転換の役割を担います。心の奥底にある不満や満たされない欲求を浮き彫りにし、現状に固執する心理を警告します。新たな可能性を拒む姿勢を打破し、変化を受け入れる準備を促すガイドとして機能します。このカードは、感情のバランスを取り戻すため、自己との対話を重視し、内面的な調和を求める役割を持ちます。カップの4は、停滞からの解放をサポートし、精神的な進化を後押しする触媒となります。タロットの物語では、心の閉鎖性から解放され、成長への一歩を踏み出す転換点を示し、感情の流れを再び活性化させる重要な役割を果たします。


4. 歴史的背景

カップの4は、15世紀のヨーロッパで誕生したタロットカードの一部であり、ルネサンス期の象徴主義に深く根ざしています。小アルカナのカップは、聖杯伝説やキリスト教の神秘主義と結びつき、感情や直感を象徴します。4という数は、中世の数秘術で安定や物質的秩序を意味し、カップの4は感情の停滞を表現する形で発展しました。1909年のウェイト版タロットでは、アーサー・エドワード・ウェイトとパメラ・コールマン・スミスが、内省と拒絶のテーマを強調したイラストを採用。近代では、心理学的な解釈が加わり、自己反省や感情のバランスの重要性が注目されています。このカードは、タロットの進化と共に、内面的葛藤とその克服を象徴する存在として定着し、占いにおける深い洞察を提供します。


5. リーディングに役立つタロット解説

占いにおけるカップの4は、感情の停滞や内省の必要性を強く示します。現状に不満を感じつつ、新たな機会を拒む心理を表し、自己探求を通じて心を開くよう促します。恋愛では、関係のマンネリ化や心の閉鎖性を、仕事ではモチベーションの低下や変化への抵抗を示すことがあります。健康面では、精神的な疲れや感情のバランスの乱れを警告します。正位置では内省の重要性を、逆位置では停滞からの解放や新たな視点の獲得を意味します。このカードは、現状を見直し、心の声に耳を傾けることで成長への道を開く手助けとなります。占いでは、変化を恐れず一歩踏み出す勇気を強調し、感情の流れを再活性化させるための指針を提供します。


正位置の場合:

  1. 感情の停滞

  2. 内省の必要

  3. 機会の拒絶

  4. 現状への不満

  5. 心の閉鎖性

  6. 自己探求


逆位置の場合:

  1. 停滞の打破

  2. 新たな視点

  3. 変化の受容

  4. 心の開放

  5. 行動の開始

  6. 感情の更新


カップ(CUPS)04

大アルカナ(Major Arcana


小アルカナ(Mminor Arcana

ワンド

ペンタクル

ソード

カップ


タロット講座:きつね先生
タロット講座:逢愛ミリサ先生
タロット講座:アンナ先生

留言


bottom of page