リーディングに役立つタロット解説｜ソード（SWORDS）07「真実を隠す知略」

神貴
5月23日
読了時間: 5分

リーディングに役立つタロット解説

小アルカナの「ソード（SWORDS）07」のカードは、策略・不正・秘密行動を象徴するカードで、裏工作や隠された意図を表します。誰かが真実を隠そうとしていたり、こっそりと抜け駆けしようとしている状況を暗示することが多く、表面上はうまくいっているように見えても、裏では何かが進行している可能性を示します。また、自分自身が「ズルをしてでも成果を得よう」としている時にも出現し、道徳的な判断が試されているサインとも言えます。このカードは慎重な行動と計画、そして時には柔軟な考えや臨機応変な対応を求められていることを意味します。正直さとずる賢さの間で葛藤している状況に直面している際に、しばしば登場するカードです。

1. ソード（SWORDS）07のイラストの意味と象徴性

ソード7には、剣を持ち去ろうとする人物の姿が描かれています。この人物はこっそりと歩いており、周囲を気にしている様子から、隠し事や計略を感じさせます。背景にはテントが並んでおり、それは軍のキャンプを表しているとされ、軍略や計画行動を象徴します。人物は五本の剣を手にし、二本を後ろに残していることから、「すべてを奪うのではなく、部分的な成果を得ること」や「完全な勝利ではない状況」を意味することもあります。また、剣自体は知性や思考を象徴するため、この行動には計画的意図が含まれており、軽率な行動ではないことを表しています。全体的に、狡猾さ、戦略、秘密行動が絵柄から読み取れます。

剣：思考、知恵、戦略的判断
剣を持ち去る人物：秘密行動、策略、抜け駆け
振り返る姿勢：後ろめたさ、警戒心、リスクへの意識
残された2本の剣：未完の成功、取り残された課題
背景のテント：軍略、計画、集団の中での動き
静かな風景：表面上の平穏と裏の動きの対比

2. カードの番号と意味

タロットにおける数字の「7」は、内省、探求、そして戦略を象徴する数です。「6」で一時的な調和を得た後、「7」はそれを維持するための知恵や計画を必要とします。そのため、物事を一歩引いた視点で見直す段階に入り、慎重な判断や戦略が求められる時期を示します。また、「7」は神秘的な力とも関連しており、隠された真実や見えない要因を探ろうとする動きも含まれます。ソード7においては、この「7」のエネルギーが狡猾さや戦術的な選択として表現され、状況に対して理性的かつ計画的に行動しようとする意図が強く現れています。単なる数値ではなく、成長や変化のための知恵が問われる場面において「7」は重要です。

3. ソード（SWORDS）07の象徴的な役割

ソード7のカードは、真実の背後に隠された意図や動機を暴き出す「警告の象徴」としての役割を担います。特に、見せかけの行動や表面的な言動の裏にある本音や策略に注意を促します。また、自分自身が誰かに対して不誠実な行動をとっていないか、または誰かに欺かれていないかを問いかける存在でもあります。このカードは、「表に見えるものだけで判断するな」というメッセージを強く含んでおり、冷静な分析力と観察力を求めます。状況をコントロールしたい欲望と、正道を歩むべきかという葛藤の間で揺れる人にとって、このカードは内なる声に耳を傾けるよう促す役割を持ちます。現実を見抜く洞察力を象徴するカードです。

4. 歴史的背景

ソード7のイメージは、ライダー＝ウェイト版タロットを基盤としたもので、アーサー・エドワード・ウェイトと画家パメラ・コールマン・スミスによって1909年に登場しました。このカードは当初から、他のスートの7番に比べても特に「道徳」と「策略」という二面性を強く描いたことで注目されました。近代タロットにおける「選択」や「葛藤」の要素が色濃く表現されており、精神的な駆け引きや、表裏のある人間関係の象徴として使われてきました。また、第二次世界大戦後の心理学とオカルトの融合期には、ソード7が「防衛的な嘘」「逃避」「無意識の策略」といった新たな解釈を加えられ、個人の内面の深層を探るカードとしての役割も確立しました。

5. リーディングに役立つタロット解説

占いにおけるソード7は、「何かを隠している」「策略を使う」「秘密の行動をとる」といった意味を持ちます。現実的には、誰かの裏切り、もしくは自分自身が嘘をついている状況を示唆することがあり、人間関係やビジネスにおけるトラブルの兆しとして出ることもあります。また、自分にとって不都合な事実を隠していたり、逃げ道を探していたりする場合にも登場します。一方で、このカードは「賢く立ち回ることの必要性」も伝えており、状況を改善するための戦略や工夫が求められていることを示します。正直さと慎重さ、そして決断のバランスを問われる時に現れやすく、行動前の見直しを勧めるカードとも言えます。